• 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31

(SS)除夜の鐘に想う

こんばんは!

まんまるこです!!

実は去年、某国で年末SSを書いてまして。

 

せっかくなので持ってきました!

せっかくなので路地裏付きのロングバージョンです!!←オイッ

 

今年はブログをはじめて、上京してまでの初めてのオフ会参加! 

とても楽しい一年でした。

まぁ、辛いこともありましたが、いつも仲良くしてくれる方々に沢山お話を聞いてもらって、励ましてもらって、本当に友達って大切!って思いました!

 

心当たりのあるそこの皆さま!

今後とも、まんまるこ、書けよ、おいっ!っと叱咤激励をよろしくお願いします。

そして、交流はないけれども、こちらを訪れてくださる方々!

こんな気まぐれブログに来てくれて、本当にありがとうございます!!

来年はもう少し頑張りたいと思います!!

皆様の足跡にとても元気づけられています(●^o^●)

 

では、お話の方・・・

いってらっしゃいませ!

 

 

【本誌沿い】

【本物夫婦】

【最後に路地裏への扉を設置】←R18です若いお嬢様は回れ右ですわよ。

 

 

 

****************** 

 

 

 

 

 

 

ふと目が覚めた____。

 

常夜灯のおかげでどうにか自室にいることがわかる。

シンと冷えた空気に、夢で見た光景がよみがえる。

隣にあったはずの温もりが冷えて、さぁっと血の気が引く音がする。

鼓動が早くなって、息が苦しくなって、目がチカチカしてきた。

苦しい、辛い、寂しい・・・。

負の感情が全てを支配して、闇に飲み込まれる。

 

____ごーん・・・。

 

少し遠くから響いてきた鐘の音にぎゅうっとなった心臓が命をふきかえした。

 

そうだった____。

 

陛下は除夜の鐘の最後の一打を打つ為に1人向かわれたことを思い出す。

 

「ごめんね。これは正妃以外の妃とは出来なくて・・・。」

 

そう言って本当に申し訳なさそうに何度も謝る陛下の背を押したのは数刻前。

本物の妃になって、陛下は以前よりも色々な事を隠さずに教えてくれていると思う。

その一つがどれだけあるのか分からないほど沢山の行事だ。

偽物だった時は殆ど声を掛けられなかったのだというくらいに多い。

その中でも、私が陛下と共に行えるのはほんの一握りで、殆どは御正妃様の仕事らしかった。

正妃不在の場合はその時の王が指名する妃でも良い、とされる簡素な物だけだ。

本物の夫婦になって寝食を共にするようになってから、陛下は包み隠さずに一日の予定を教えてくれる。

変な誤解をされて、家出されたら今度は生きていられないと思うから、なんて良く分からないことを言いながら。

でも、正妃でなければ参加できない行事の時は、今日の様に何度も謝って来るから、正直困ってしまうのだ。

 

寂しいことは寂しい。

いつか来るだろう御正妃様の影に背筋がゾクっとすることも一度や二度じゃない。

けれども、何より気になるのは陛下に謝らせてしまっている自分自身だ。

正妃になれないのは私の問題であって陛下のせいじゃない。

私にはまだまだ足りないことが沢山あることもわかっている。

納得して、覚悟してここに居るのに、優しあの人はいつもごめんねって言ってくれる。

嬉しいけど、甘えたいけど、私は陛下の味方でいたいのであって、陛下の与えてくれる物に浸かってぼけーっと過ごしたいわけではないのだ。

 

昔の記憶に囚われてる場合じゃないわ!

 

そう思い直し、寝台の上で握り拳を振り上げた時だった____。

 

「夕鈴、まだ起きていたの?」

 

優しい声が暗闇の向こうから降って来た。

 

「っ!へ、陛下!お帰りなさいませ!」

「うん、ただいま!どうしたの?先に寝ててって言ったのに。」

「いえ、今さっき起きちゃったんです。偶然陛下をお迎え出来て良かった。」

 

そう言って寝台から下りようとしたら、陛下が大股で歩いて来て、ギュッと強く抱きしめられた。

抱き締めてきた腕から冷えた空気が伝わって来て、外が相当寒かったことに気が付く。

 

「陛下、すんごく冷たいですよ?お茶でも入れましょうか?」

 

そう言ったのに、陛下は私を抱きしめたまま黙って首を左右に振るだけで。

だから、私も少しでも温まるといいと思って背中に手を回す。

 

「陛下、お疲れ様でした。除夜の鐘の音、ここまで聞こえましたよ。心が澄んでいくような、不思議な感覚ですね。」

「ああ、そうだな。だが、煩悩とはそう簡単に無くなる物ではない。」

「・・・そりゃまぁ、そうかもしれませんけど。108個は流石に無いでしょう?」

「・・・。」

「・・・え?陛下?」

「・・・ある。」

「ええ!陛下108個もあるんですか?」

「あるにはある。」

「ええ~。凄いですね。もしお疲れじゃなければ教えてください。」

「夕鈴眠いんじゃないの?」

「いいえ!さっきまで寝てましたから。変な時間に起きてしまって逆に目が冴えてしまいましたよ。」

「そう?じゃあ話すけど。夕鈴煩悩をなくすために協力してくれる?」

「私が、ですか?」

「うん!夕鈴じゃないと恥ずかしくて無理だよ。駄目?」

 

寝起きに子犬はやめて欲しい。

さっきまで暗い感情に支配されていたから尚更心の柔らかい場所に踏み込まれてしまう。

 

「駄目じゃありません!協力します。」

「そう?じゃあ言うね。」

 

そう言って笑った陛下の瞳はいつもよりも紅く光り輝いていたのだが、抱きしめられていた夕鈴は気が付かなかった。

それよりも、言うために寝台に向かい合わせに座った陛下の熱が離れたことの方に気を取られていた。

 

 

 

 

 

 

 

「では、どうぞ?」

 

寝台の上で背筋を伸ばし真剣な眼差しで促す夕鈴を黎翔は内心かかったとほくそ笑んでいた。

 

「じゃあ、まず一つ目ね。たまには夕鈴から抱きしめられたい。」

「え?ええ?そ、それは・・・」

「駄目?」

 

夕鈴が弱いと知っている子犬を強調してお強請りしてみる。

あと107個もあるんだから、最初が肝心だ。

目線を右往左往させて本当に可愛いし、今すぐに齧りつきたいが、ここは我慢だ。

 

「だ、駄目じゃない・・・です。」

 

そう言うとすっと近づいて来てぎゅうっと抱き付いてきた。

ああ、可愛い。温かい。

夕鈴の匂いに理性がグラつくがやっぱり我慢だ。

 

「ふふ。ありがとう。嬉しいな。じゃあ二つ目ね。二つ目は、たまには夕鈴におでこにちゅうされたいな。」

「へ?また私ですか?な、な、な、なんで?」

「なんで?って僕の煩悩なんて夕鈴のこと以外ないに決まってるでしょう?君の事ならば際限があるわけもない。」

「いや、あの、意味が良く・・・?」

「で、してくれる?」

「え?でも、これは、その。」

「約束、したよね?夕鈴約束破るの?」

 

殊更『約束』を強調する。

実直がモットーの彼女ならばここまで言われたらできないとは言わないと分かっていて。

 

「や、や、や、やりますよ!やりますとも!!やり遂げて見せます!!」

 

鼻息荒くそう宣言する様はちっとも艶っぽくなんかないけど、それもまた可愛いんだから仕方ない。

大体艶めかしくするのは僕の仕事で、僕の前だけでいい。

理性が飛んでとろんとした瞳で僕を見つめる夕鈴を想像しただけである場所がドクンと熱を持つ。

 

ちゅっ____。

 

そんなことを考えている間に夕鈴が近づいて来て、口付けられた。

ああ、そんなに真っ赤に染まって、全身が桃色で僕を誘っていることを知らない。

 

「次行きましょう!次!!」

「三つめは、夕鈴に瞼に口付けられたい。」

「いいですよ!口付けならどんな場所でもどんとこいです!」

 

胸をドンと叩いて肩に手をのせて近付いてくるから瞳を閉じて待ち受ける。

瞼の裏には夕鈴の痴態が色鮮やかに浮かび上がって辛い。

彼女は今言った言葉が後でどうなるか分かってないのだろう。

伝えた時の驚きの表情と、それをして貰った時の快感を想像するとイキそうだ。

 

「四つ目は鼻で、五つ目は頬ね?」

「はい!」

 

ちゅっ、ちゅっ____。

 

慣れて来たのか連続で頼んでもすんなりしてくれた。

こうして麻痺させているのに気が付かない所が本当に可愛くて仕方ない。

でも危なっかしくてほっておけない。

 

「六つ目は・・・口。」

「く、く、く、・・・。はい・・・。」

 

桃色だった肌を更に紅くして、震えながら近づいてくる可愛らしい唇に、噛みつきたいのを堪えて待った。

 

 

 

 

**************** 

 

 

続きはこちら! → 

 

 

 

スポンサーサイト

恋慕~狼の憂い~

どうもこんばんは!

 

日中は殿の甘えたが大爆発で何もできないまんまるこです←

 

もう少し書けると思ったのになにもできないじゃん!

 

今日は、昨日の「恋慕」の陛下サイドを持ってきました。

 

あくまで私の主観ですから、違う!と思っても無視していただけたら幸いです(*´ω`*)

 

 

【本誌沿い】

【第87話妄想】

【本誌ネタバレ】←最重要注意事項です

【微エロ】←少しでも駄目な方はやっぱり回れ右

 

 

 

*************

 

 

「おかえりなさいませ!」

 

眉間に皺を寄せて見入っていた書物から顔を上げて、ぱぁっと咲き誇るような笑顔で僕を迎えてくれる君が好き。

 

「陛下は寒がりだから仕方ありませんね。」

 

君に触れていたくてついてしまった嘘を未だに信じて甘えさせてくれる君が好き。

 

「も、もう、いい、です・・・」

 

兎に角どこもかしこも触れていたくて構いだおす僕に、顔を真っ赤にして拒絶にならない拒絶をする様は僕の心をざわつかせる。

ともすれば顔を出しそうな自分を押さえつけ、必死に笑みを貼りつける。

 

もうあんな――――

彼女のいない色のない世界に戻ることなんて考えられない。

怖がる兎を捕らえ、真綿に包むように守り抜くと決めたから。

 

甘えるように見つめながら口付けを施す。

 

「ねぇ、ちゅっ・・・、いい?」

 

君が僕を怖がって、後宮という檻から逃げ出さないように。

 

 

 

 

 

「嫌だったらいつでもやめるから・・・」

 

それは閨の最中何度も僕が口にする言葉。

初心な夕鈴の限界を知りたくて、僕は何度も確認する。

口ではそんなことを言いつつも、本当は止められる気なんてちっともしない。

夕鈴に関しての感情は、制御できないから。

彼女の香りを、温もりを、味を知ってしまったら、自制心なんてひとかけらも残るわけもない。

それでも彼女に嫌われるのが嫌で、つい儀式的に言葉を紡いでしまう。

 

本当は・・・

 

その愛らしい唇を息ができなくなっても貪っていたい。

その白くきめ細やかな肌を舐めつくしたい。

政務も無視してナカの温もりにただ溺れていたい。

君が泣いても叫んでも、閨につなぎとめて心行くまで堪能したい。

全身くまなく僕の所有印を紅く咲き乱れさせたい。

 

けれど、そんな欲望はきっと君を怖がらせるから。

 

少しでも嫌われるのがこんなに怖いなんて、狼陛下が聞いてあきれるけれど。

 

閨での夕鈴が全身を紅く染めるのも。

涙目で僕を見つめるのも。

漏らす吐息の一つ一つも。

少しの刺激で跳ねる腰つきも。

零れる蜜の香しさも。

 

全てが僕を煽り、理性を奪おうとする。

 

毎日、知らなかった彼女が垣間見れて、僕はまた君に恋をする。

 

だから――――

 

だから気が付かないでいて。

ずるい僕に。

 

染み一つない雪景色の様に綺麗な君の心を守りたい。

 

でもその為に、僕が隠している僕に気が付かないでいて。

 

きっと君を怖がらせてしまう。

そして君を怖がらせたとしても、もう君を手放せない自分が怖いんだ。

 

だから僕は今日も窺う。

 

「大丈夫?嫌じゃない?」

 

君に嫌われるくらいなら・・・

 

君に逃げられるくらいなら・・・

 

 

 

 

 

「・・・ちょっと、外走ってくる。」

 

これくらいなんてことない。

 

悟られないように、怯えられないように。

 

だから気が付かないで。

 

後宮が、『檻』だということに・・・

 

 

 

 

***************

 

終 



恋慕~兎の覚悟~

こんばんは!

 

今日、本誌が届いたんですよ!

 

監禁プレイに一滴の潤いをありがとう!神よ!!←作者様

 

で、ちょっと悶えて考えました。

 

いつも私の書く陛下ってめっちゃいけいけですよね?←世代を感じる

違うんだ?そうなんだ?

 

読まれてない方にはなんのこっちゃですね。

 

ちょっと書いてみようと思ったら、鍵付きまではいかないお話になってしまいました←(。-人-。) ゴメンネ

激しくネタバレはしていませんが、本誌からの妄想なので、ネタバレNGの方は回れ右でお願いします。

 

もしも、これ鍵つけた方がいいのでは?というご意見がありましたらご連絡くださいませ。

 

会長のお陰で感覚がおかしくなっているかもしれない←

 

では、いってらっしゃいませ!

 

 

 

【本誌沿い】

【第87話妄想】

【本誌ネタバレ】←最重要注意事項です

【微エロ】←少しでも駄目な方はやっぱり回れ右

 

 

 

************

 

 

 

「ただいま、夕鈴。」

 

貴方の緊張を解いた顔が好き。

 

「寒いから夕鈴はこっち。」

 

子犬の顔をして甘えてくれるのが好き。

 

「ほら、手が冷たいよ。」

 

ふぅーって、私の指先に息を吹きかけてにっこり笑う優しいあなたが好き。

 

真っ赤になった私を見て頬を緩め、そのまま指先に口付けを落とされるのも好き。

 

ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。

 

「ねぇ、ちゅっ、・・・いい?」

 

何度も繰り返される指先への口付けのあとで、窺うように上目遣いで尋ねられるのも。

恥ずかしいけど、好き――――。

 

「は、い・・・。」

 

陛下にされて嫌なことなんてない。

こんなに優しく甘く束縛してくる人を断れるわけない。

 

私が是と答えると、陛下は満面の笑みで私を抱き上げ寝所に向かう。

 

 

 

 

 

ギシッ――――

 

二人の重さで僅かに軋む寝台の音に羞恥心が募る。

 

「寒くない?」

 

少しだけ季節が移ろってから、陛下はいつも私にそう問いかけながら掛け布を優しく掛けてくれる。

その後、必ずぎゅうって強く抱きしめてくれるから、安心して身を任せる。

私の力が抜けたころを見計らって、一旦灯りを消すために離れる瞬間が本当は寂しいなんて、恥ずかしくて言えないけれど。

 

「夕鈴・・・」

 

月の明かりに照らされて浮き上がる陛下の輪郭にすら見惚れる。

そっと瞼に頬に、それから唇に、口付けの雨が降る。

嬉しくて両腕を陛下の首に回すと、口付けが少しずつ荒々しくなって陛下の吐息が漏れるのが堪らなく愛おしい。

優しい口付けのあと、そっと忍び込もうとする舌先に必死になって応える。

気が付けば夜衣は肌蹴られていて、陛下の舌は這うように首筋を舐めながら吸い付いてくる。

双丘にたどり着いた唇は、そっと私の頂に口付け、優しく何度も吸いつき舐められる。

 

「んっ、あ、やっ。」

 

まだ慣れない感触と感情につい声が出てしまう。

 

「夕鈴、これ嫌?だめ?」

 

胸元から顔を上げて恐る恐るといった感じで聞いてくる陛下に否と言えるわけもない。

それに、本当は嫌なんじゃなくて、陛下によって与えられるものに慣れなくて恥ずかしいだけだ。

本物の夫婦だと感じられる、この時間が私にとってとても大切で。

ドキドキするけれど嬉しいとまだ素直に伝えることは出来ないけれど。

 

「嫌じゃ、ない、ですっ///」

 

そう言うので精一杯なのに。

 

「良かった。嫌だったら言ってね?いつでもやめるから。」

 

私のために言ってくれているのはわかるけど、最近ちょっと寂しい。

いつでもやめられるって言われるのは、ちょっと嫌。

ここまで高められて、先を期待してしまうようになった自分が恥ずかしい。

 

私の奥深くに侵入して一つになっている時も。

 

「痛くない?大丈夫?」

 

どんな時でも気を使ってくれる優しい貴方が好き。

 

でも・・・

 

「痛かったらすぐに言ってね、やめるから。」

 

情欲の籠った眼差しで、優しく何度も口付けを繰り返しながら私を窺うように動く陛下。

何かに耐えているような、そんな気がして、少し寂しい。

 

「夕鈴、大丈夫だった?もう痛くない?」

 

そう言って優しく抱きしめてくれる陛下。

何度となく関係をもっていても、貴方は最初の頃と変わらず私の身体の調子を気にして聞いてくる。

 

そう、気を使ってくれている・・・

 

でもそれって、臨時妃の時と同じ気がして・・・

 

ああ、だから寂しいのか、と合点がいく。

 

優しく見つめるその視線に。

どこまでも甘く口説いてくる貴方に。

閨の後、優しく抱きしめてくれる貴方の腕の中の心地よさに。

 

私はすっかり騙されてしまっていた・・・?

 

真綿でくるむように大事にされて。

後宮に閉じこもることで余計なことから自然に遠ざかって。

 

離れていた時に気が付いた、貴方の優しさを。

分かっていてそばにいるのに、甘受するだけになってしまっていた・・・?

 

私、すっかり忘れていた・・・?

 

最初に惹かれたのは、王宮で凛として近寄りがたい狼陛下だったのに。

冷酷非情と揶揄される孤高の王を、だけども私はどうしようもなく好きになったのに。

皆が恐れるその人を、架空の人格だと思っていた貴方を、それでも好きで。

妃にだけ甘えてくれる貴方が大好きで。

そんな貴方が私の前で見せてくれる子犬が大好きで。

 

今もまた・・・

暫く隠されていただろう貴方を見ることができて、歓喜で胸が打ち震える。

 

私、そんなに弱くない。

 

貴方がいればどこでもいい。

 

どんな貴方でも、そう。

 

丸ごと愛してる――――

 

 

 

*************

 

 

 

SS 夫婦の形

大遅刻ですね・・・((+_+))

仕事が強制的に休みなので、ちょっと書庫を覗いてみたら、あれこれ転がっていました←忘れてた

大遅刻ですがもしよろしければどうぞ。

 

 

 

【本誌沿い】

【臨時花嫁】

 

 

 

**************




「陛下。あのですね、明日は夫婦の日なんだそうです。」
「へぇ。そうなんだ。」
「それでですね、考えたんですけど、あの、私、偽物なんですけど、明日は本物と思って過ごしてみたらどうかと。」
「え?本物?」

夕鈴が頬を紅く染めながら提案してきた内容に黎翔は内心浮き足立つのを気がつかれないように驚いた顔をして見せた。

「へ、陛下もですね、もう少しして落ち着いたら、御正妃様を迎えるでしょうし、その練習です!」

鼻息も荒く夕鈴から出た言葉に嫌な気持ちしか起きない。
全くこの兎は変なことを考えるものだ。
そう思いながらも、握りこぶしを作ってあーでもないこーでもないと話し続けている彼女はきっと引かないのだろう。
仕方ない。

「ねぇ、ゆーりん。わかってる?正妃ってどんな人が来るか。」
「もちろんです!教養高く、司書に通じ、楽に明るく、素敵なお姫様です。」
「ゆーりんの言うお姫様だと、こっちの僕は出せないんだけど。」

伺うように覗き込むと、まずったなという顔でしばし考え込む君がいて。
諦めてくれるかと思ったのに君から出た言葉はやはり想像していたのとは違った。

「ならば、それが出せるようになれるよう練習しましょう!」





*************




「妃よ。今戻った。」

昨日約束した通りに準備して、陛下の帰りを待っていた。
その内容とは、一般的なお姫様設定。
お茶を入れるのは私ではなく侍女で、一緒に出すお菓子は手作りではなく後宮御用達の物だ。
一通り、熱い夫婦の演技をし、お茶を入れてもらったところで陛下が侍女を下げた。

「後は、陛下どうしたらいいんでしょう?」
「そうだなぁ。子作りとか?」
「それは本当に本物が来た時にお願いします。」
「え?ダメなの?つまんないなぁ。」
「つまんないではありません。」
「うーん。じゃあ向かいに座れば?」

陛下に言われるまま卓を挟んで向かいに座る。
いつもなら、今日は何してた?とか陛下が話題を振ってくれるけど、今日はそんなこともなく。
沈黙が重くのしかかって居心地が悪い。

「えっと、陛下?」
「なんだ?妃よ。」
「その、何かお話は?」
「私は政務で疲れている。」

陛下はそう言ったきり、また黙ってしまった。
昨日おっしゃっていた通り、子犬を出すことはできない、というアピールだろうか。

「えと、じゃあ、あの、長椅子で身体を伸ばされませんか?」
「ああ、良い。これを飲んだら戻るゆえ。」

相変わらず目も合わせてくれないし、低く冷たい声色のまま拒絶される。
こんなんじゃ、いつまでたってもお妃様達とのんびり過ごすなんて無理じゃないかとこの人の行く末を思うと涙が溢れてきた。
後宮とは陛下がのんびりと過ごされ、お妃様達に癒される場所であるべきなのに。
私だって、偽物だけど。
バイトだけど。
陛下の味方になりたいのも、少しでも癒してさしあがられたらと日々を過ごしているのに…。

とそこまで考えて、私はサーっと血の気が引く音がした。

今のこの状況のどこが陛下を癒しているのだろうか。
勝手な自分の提案を陛下は苦笑いしながらも受け入れてくださったけれど、今この状況はちっとも楽しそうじゃない。
陛下も私も居心地が悪くて仕方ない。
こんなの、臨時花嫁としても、プロ妃としても失格だ!
折角の夫婦の日なのに、私はなんてことをしているのだろう。

情けなくなって、恥ずかしくなってうつむいて黙り込んでいると、陛下が大きくため息をついて立ち上がった。

「では、私は戻る。君はゆっくりしてくれ。」

そう言って、もう振り向きもせず去っていく。
その背中が寂しくて。
いつもの温もりが感じられないことがせつなくて。
気がつくと陛下へと駆け出し背中から抱きついていた。

「ゆ、ゆーりん?どうしたの?」

恥ずかしくて、どうしたらいいかわからなくて、陛下の背中に顔を埋めたまま、兎に角謝った。

「陛下。申し訳ございません。折角の夫婦の日でしたのに。つまらないことをしてしまって。こんなんじゃ、プロ妃失格です。」

ふぅ。

頭の上からため息が聞こえて、抱きつく手がビクッと震えてしまう。

「ゆーりん、いいんだよ?」

陛下は優しく諭すかのように、陛下のお腹でギュッと握られた私の手に自分の手を置いて、何度もポンポンっとあやすかのように触れる。

「君は良かれと思ってしてくれたんだろう?」
「でも!」
「うん。僕はね、多分夕鈴以外にこんなに気を許せる人が来るなんて思ってないんだ。」
「そんな!」
「いいから。聞いて?」
「…。」
「夕鈴以外が淹れたお茶を飲みたいとも思わないし、君以外を膝の上に乗せるなんて考えられない。話を聞くことも億劫だと思う。」
「でも…でも、いつか!」
「うん。いつか、は来るかもしれないし、来ないかもしれない。でもね、今は本当でしょう?」
「え?」
「今、ゆーりんがいて、ゆーりんのお茶が飲みたくて、作ってくれたお菓子や料理が美味しくて、君の温もりでホッとできる。…それじゃ、だめ?」

陛下の困惑したような、懇願するような声。
こんな私でも、役に立っていると一生懸命伝えてくれる人。
一国の王様なのに、こんなバイトにまで優しい人。
いつか、本当に心から支えてくれるお妃様が現れるまで。

「〜〜〜〜〜仕方、ないですね!私で我慢してください!」
「我慢じゃないよ。夕鈴がいいんだ。」
「もう、そんな甘いこと言って私を甘やかさないでください!」
「夫婦の日でしょう?最愛の妻を甘やかさずにどうするというのだ?」

急に狼の色気を撒き散らしいつものように私を翻弄する。

そっか、それでいいんだ。
これが私たちの、偽物だけど、いつもの夫婦の形。

「陛下!実はお菓子作ってあるんです。お時間が許すなら、召し上がって行かれませんか?」
「本当に!今日はのんびりできなくてつまんなかったんだぁ。じゃあ、ここからだね!」
「はい!すみませんでした!いつものようにお願いします!」

二人で微笑みあって。
そっと陛下から離れた私を、陛下はいつもの調子で抱き上げ部屋へと戻る。

ちょっと普通じゃないけれど。
本物でもないけれど。

これが私たちの日常。

これが私たち夫婦。



*******************

 

 

 終

リクSS 夢現 後編

暫くほったらかしになってしまって申し訳ないです。

ちょっと・・・うん。

さて、私、ブログ超初心者で、いろいろと習いながらやっているのですが、こないだ少しいじっていたら、拍手コメントというのを見つけまして・・・

見てみたら、日付が6月って・・・((+_+))

くれは様~(ノД`)・゜・。

いつもあちらでも優しいコメントをたくさんいただいているのにもかかわらず気が付かずにすみません~。

そして、こんな辺境ほったらかしブログにまで足を延ばしてくださってありがとうございます!!

ということで・・・←どういうこと?

続きです。

 

 

****************

 

 

ふぅ。どうしたらいいものか・・・。

 

この破壊的に可愛い夕鈴を置いて政務に戻るなどどう考えたってできそうにない。

無理においていったとしたら、どれ程泣かれ縋りついてくるか。

考えると頬は緩むが、常にはない夕鈴の態から考えるに、とんでもなく大騒ぎにもなりかねない気がする。

こうなったらこの状況を楽しんだ方がよっぽど健康的なんじゃないかと思う。

 

うん、きっと、そうだ。

 

こうなったら早くここから移動した方がいい。

あの優秀すぎる側近に見つかったら夕鈴まで悪く言われてしまう。

そしてこの可愛い夕鈴が頬を真っ赤にして涙を零し僕に助けを求めてくるに違いない。

それを想像するだけで嗜虐心を煽って身体のどことは言えないところが疼く気もするけど、そうなると理性を総動員しただけでは間に合わないかもしれないし、それだったら政務をさぼった方が良い。

想像しただけでこうだと実際そうなったら絶対にヤバいことは確実だ。

 

未だ僕の膝の上で胸に顔を埋めてうっとりとしている夕鈴を抱え上げるとあまり誰も来ない後宮の奥庭に向かった。

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

「ほら、夕鈴。ここなら誰も来ないよ。」

 

落ち着かせるようになるべく優しく言って四阿の椅子に彼女をおろして自分もすぐ隣に座った。

 

「本当ですか?」

「うん。ここは忘れられている庭だから・・・、っっ。」

 

すぐ隣に座っているだけでは物足りないとばかりに夕鈴は僕の腕を絡めとりぎゅーぎゅー抱き付いてくる。

どこと認識すると自制心が持ちそうにもない柔らかい所が腕に押し付けられ瞬時固まってしまった。

 

「ゆ、ゆーりん?」

「はい、陛下。」

 

口付けをしたくなるほど柔らかそうで美味しそうな頬を赤く染め真っ直ぐにうっとりとした瞳で見つめてくる。

 

____やばい、やばい、やばすぎる!!

 

余りにも可愛く自分にとって都合のよい彼女にどうやったら我慢できるのか。

溜息をつけば少しはこの激情も治まるかもしれないが、そんなものつこうものなら今の夕鈴なら多分、いや絶対にうるっと泣き出してしまうだろう。

いや、それもまた可愛いだろうけど。

それはそれで見てみたいものだとは思うが、そうなると自分の自制心がどこまで持つのかさっぱり予想できない。

 

____兎に角、今日は早めに夕餉を取り寝所に向かわすことにしよう!

 

____長くなると自分の自制心が負ける。

 

____絶対に負ける!

 

そう心に誓った僕は、日が傾くまでの数時間、戦場にいるよりも、狸どもの相手をするよりもずっと疲労することになる。

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

結局、夕餉を共に取る最中も僕から離れたがらない夕鈴を膝の上に乗せ、お互い食べさせ合いながら緊張の時間を過ごすことになってしまった。

と言っても、その頃にはこの状況に少しは慣れ、大分楽しんでいたのは間違いではない。

術にかかっていると言っても、常の様に直ぐに赤くなる彼女が必死になって僕に願いを口にするのはとても可愛らしく、だんだんとそれが自然になってきていた。

彼女の口から零れる言葉は愛らしく、術のせいとはいえ彼女らしく可愛らしい我儘ばかりだった。

 

____これくらいならいつだって叶えてあげられるのに・・・。

 

たったこれ位も言えないほど彼女は遠慮しているのかと寂しくもなるが、そこがまた彼女らしくて可愛いんだから、僕も相当溺れているなと苦笑してしまう。

 

物思いに耽っていると湯あみから戻ってきた夕鈴がそっと僕の手を包みこんだ。

 

「陛下。・・・、眠りましょう?」

「う、うん。もう夜も遅いし、今日はずっと四阿で過ごして疲れたでしょう?お休み、夕鈴。」

 

そう言って僕の手を包み込んでいた夕鈴の手を引き寄せ口付けを落として寝所に誘う。

抱き上げて甘い温もりを胸に染み込ませ、それからゆっくりと寝台に下ろした。

顔を近付けて額に口付けをし、真っ赤になったのを確認してから身を起こす。

 

「お休み。」

 

そう言って寝台から下りようとした時・・・。

 

クイッ。

 

袖が引っ張られる感覚があった。

振り返ると顔を赤らめた彼女が僕の袖を一生懸命握りしめて目を閉じている。

 

「ど、どうしたの?夕鈴?」

「あ、あの、その・・・。」

「ん?」

「ひ、一人で眠るのは寂しいです・・・。あの、眠るまで、側にいて・・・?」

 

心臓が爆発するかと思った。

なんだこの破壊力・・・。

これはまずい・・・。

非常にまずいが意を決した夕鈴が話してくれる様子はない。

 

「だ、駄目ですか?」

 

なんてウルッと見つめられて断れるか?

いやできない。

 

「じゃあ、夕鈴が眠るまで、手を繋いでいるよ。」

「は、はい!」

 

嬉しそうに笑う彼女に僕まで破顔してしまう。

 

「今度こそ、お休み、夕鈴。」

「お休みなさいませ、陛下。」

 

そういうと彼女のきらきらとした瞳は閉じられて、ちょっと寂しくなったけど、寝顔を見守る了承を得られたのだからそれはそれで嬉しかった。

 

そうしてしばらく沈黙が流れて。

 

「あの、陛下・・・。」

「夕鈴、眠れない?やっぱり僕いない方がいいかな?」

 

中々眠らない夕鈴に不安になってしまってついしょんぼりとした態度を取ってしまう。

 

「ち、違います!あの、陛下、陛下こそお疲れなのに、私なんかの為に付きあわせてしまって悪いなって。」

「え?そんなことないよ!!・・・妃の安らぎを護るのは私の仕事だ。」

 

狼で迫れば彼女が否とは言えなくなるだろうとわざと狼で答える。

 

「あ、ありがとうございます。」

「わかったら夕鈴は寝て、ね?」

 

殊更優しく言って彼女の手を握り強く握り直した。

 

「で、では、陛下!あの、その・・・。い、・・・。」

「い?」

「い、一緒に、ね、寝ませんか?」

「へ?」

「ですから、陛下もお疲れでしょう?あの、私が眠るまででいいので。ほら、この寝台大きいですし、一緒に眠れますよ。」

「い、いや、それは、そのさすがに、ね?」

 

なんていう事を言うんだ。

それは流石に理性を保つことが難しすぎる!!

 

「い、嫌、ですか?そ、そうですよね。私なんて、ただの庶民ですもの。すみません。無茶を申しまして。陛下を疲れさせたいわけではないんです。もう今日は部屋へお戻りくださいませ。」

 

さっきまで恥ずかしそうに染まっていた頬から血色が消え、今度は青ざめている。

コロコロ変わる彼女の表情を見るのは楽しいけど、こんな悲しそうな顔をさせたいわけじゃない。

 

「わ、わかった!!うん!一緒に寝よう。ね?夕鈴が眠ったら、僕行くから。」

「は、はい!ありがとうございます!!」

 

掛け布を上げて僕が入りやすいように招いてくれる。

全く、この兎は・・・。

ここまで全幅の信頼を寄せられては手は出せないな。

 

ドキドキする心臓をどうにか抑え手を繋いぐと、彼女はほっとしたような顔をして眠りについた。

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

「ぎゃ、ぎゃ、むぐっ・・・。」

「しっ、夕鈴!叫んじゃだめだよ。わかる?」

 

朝起きてまどろみの中、背中に何か温かいものがあって心地がいいなと擦り寄った。

覚醒すると自分の目の前に誰かの腕があって、一つは首の下からのび、もう一つは腰をがっちりと捕まえていて。

訳も分からず叫ぼうとしたら口を塞がれて・・・。

 

「ぼ、僕だよ。落ち着いて?」

 

愛しい人に抱きしめられて眠っていたという事実にどう落ち着けばいいのか分からないけど、取り敢えず叫ぶことだけは踏みとどまる。

 

「夕鈴、昨日、浩大に暗示かけられたでしょう?」

 

ゆっくりと昨日の記憶をたどる。

 

「あ、はい。・・・あれ?で、陛下がいらっしゃって、ん?」

「・・・覚えてない?」

「え~っと、陛下がいらっしゃったところまでは覚えていますが・・・。その後、って、え?」

「はぁ~~~~~。だよね、夕鈴だもんね。」

 

なんだか物凄く落ち込んだように見える陛下がぼそぼそと話し始めた。

 

「いや、うん。実はね・・・。」

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

「では妃よ、行ってくる。共に参りたいが、昨日の事もあるし、今日は此方で過ごしてくれ。」

「は、はい。陛下。私も寂しゅうございますが、お国の為頑張って下さい。行ってらっしゃいませ。」

 

あれから事の次第を聞き、落ち着いたところで共に朝餉を取り、いつものように夫婦演技をして陛下を見送り部屋へ戻った。

 

「おっきさっきちゃーん!!」

「っ!浩大!!もう!びっくりさせないでよ!」

「え~?オレの方がびっくりだよ?ん?」

「な、何がよ?」

「え?バレてない、とか思ってないよね?オレ、優秀な隠密だし、暗示はかけられるけど、それって自分にだけなんだよね~。」

「・・・。」

「・・・。」

 

優秀な隠密はニヤニヤと此方を伺うような目つきだ。

 

「~~~~~もう!わかったわよ!これ全部あげるから!!」

 

卓の上にあった上等な高級なお菓子を全て差し出す。

 

「話が早くて助かるね~。んじゃ、黙ってるから、暫く、ヨロシクね?」

 

ホクホク顔でお菓子を全て懐に入れ窓から飛び去っていく隠密を見て、暫くっていつまで?と震えが来た。

 

そう、本当は、暗示なんかにはかかっていなかった。

ちょっと甘えたら、陛下が嬉しそうな顔をして甘やかしてくれたから、つい欲張って調子に乗ってしまったのだ。

ただの甘い夢・・・。

 

私の本当の望み・・・。

 

 

 

***************

 

 

リクは原作寄りで夕鈴が積極的に陛下に甘える!でした!

 

翻弄される陛下が好物です( *´艸`)