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プロフィール

まんまるこ

Author:まんまるこ
南国に住む2児の母です。
趣味は下手の横好きなソーイングとお菓子作り。
暑いのは得意だけれど寒いと途端に思考停止して固まります。

よろしくお願いします!

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mokuren 4

お待たせしました!

続き持ってきました。

 

少しでも楽しんで頂けてますでしょうか?

 

今日はいつも萌えをくださる絵師様、志緒様より、魔王を頂いてまいりました(#^^#)

実は魔王サマは志緒様が描いた絵をまるっそのままいただきました←

流石絵師様は想像力がすばらしいっ!と感嘆したので、姿形を頂いてしまったのです。

みんなで素敵な魔王サマを堪能しましょう!

 

コメント返信滞ってましてすみませんっ(+_+)

今は書くほうに時間を割いていますので、絶対に返信するのでお待ちくださいね!

コメントは全部読ませていただいて、日々の活力にさせていただいております(*´ω`*)

有難うございます!!

 

それではいってらっしゃいませ。

 

 

 

**********

 

 

 

「じゃあ、魔王ジーヴル レイは元々はヒトだったってこと?」

「ああ、そうじゃ。」

 

一通り話を聞き終えたユーリンは眉間に皺を寄せたままジィっと空を睨みつけていた。

 

あの全てを凍てつかせるような冷たい別れから数日―――

ユーリンは自分の勘だけを信じて、古い書物の高く積まれている書庫に閉じこもり、朝から晩まで調べ物をしていた。

現在の魔王が現れてからの書はそんなに多くはなかった。

それは現魔王がほとんど姿を現さないから、ということも一因ではあったが、過去の魔王であった者たちの誰よりも強大な力は、ただそれだけで畏敬の念を抱かせるのには十分であり、妖精族の誰もが近づきたがらなかった、という理由の方が大きかった。

書物の多くは、兎に角近寄ってはいけないと注意を促すものばかりで、魔王本人についての記述は殆ど探せなかった。

ユーリンが目にした、マントの下の美貌も、妖精族にかかれば、『紅く血の色をした瞳、全ての音を拾う尖った耳、恐怖を表す異形の手の先には尖った爪。そして冷たく全てを凍り付くす目線。』と何とも恐ろしい姿になってしまう。

 

 

魔王様

 

 

 

私が知りたいのは、彼の瞳の奥にある憂いの理由なのに・・・

 

どれを読んでも彼の恐ろしさが増すばかりで、本当の彼、かどうかは分からないけれど、自分の思う彼との違和感に戸惑うばかりだった。

 

最後の冷たい別れが、名前を呼んだ時の彼とはあまりにもかけ離れていて納得のいかなかったユーリンは、意を決して、妖精の中の長老、更にその中でも一番長く生きていると言われている張じぃの家を訪ねて、聞いてみることにしたのだ。

黙って話を聞いていた張じぃは、目を丸くした後、ふぅっとため息をつき、優しい目で昔語りを始めた。

それは、現魔王ジーヴル レイ誕生の、とてつもなく長い話だった。

張じぃは、時に遠い過去を見つめるように遠くに視線を飛ばし、懐かしそうに笑みを浮かべ、時には瞳に涙を浮かべながら、ゆっくり、ゆっくりと物語を紡いだ。

それを隣で静かに聞いていたユーリンもまた、時に笑い、時に声を押し殺したまま泣きながら話に耳を傾け続けた。

 

そして冒頭に戻る。

 

「それで、彼は・・・今は一人?」

「そうじゃな。」

「だって、きっと彼だって寂しいんじゃない?大切なヒトがいたヒトの世界が恋しくて仕方ないんじゃないの?」

「・・・」

 

ユーリンの言うことは尤もすぎて、張じぃは黙り込み、暫し考え込んだ後、口を開いた。

 

「そうじゃな。だが、あの方は、とても強いお方じゃ。今の己の立場を放棄するような、そんな方ではない。あの方は今もまだ、罪を償いながら生きてらっしゃる。そしておそらくこれからもな。」

「そんな・・・」

 

納得がいかないとばかりにユーリンが声を上げる。

 

「それに、ほら。魔王には信頼できる臣下がおろう。共にヒトから魔に堕とされた者たちがな。」

 

何故か明るい声で笑うように朗らかな声で言った張じぃに不満を感じ、ユーリンは口を尖らせた。

 

「それって、ダイとか言うヤツの事?」

「おおっ!もう既に会っとったか!」

 

瞳をキラキラと輝かせて身を乗り出した張じぃに訝し気な目線を送る。

 

「なんで知ってるの?」

「いや、なんでって、そりゃあ長生きじゃからな。」

 

目を泳がし口笛を吹くふりをする張じぃは怪しすぎるが、ここは聞き出すほうが先だ。

 

「・・・一人だけ?」

「いや、魔王の側近や側近く仕えた者たちも共に堕ちたはずじゃ。記憶のある者、ない者、色々あるようじゃが、今は皆落ち着いて魔界を統治していると聞こえ及んでおる。」

「・・・なんでそんなに詳しいの?」

「長生きだから、じゃの。」

 

飄々と同じセリフを言ってのける張じぃは何かを隠しているに違いないが、こんなに詳しい話は妖精界の史実のどこにも書かれていなかったことを考えると貴重な話だ。

こんなに凄い一大スペクタルな話を今すぐ作って話すとは考えにくい。

何より、ユーリンはこの話を信じたかった。

頭よりも先に心がこの話と共鳴している気がしていた。

 

「ありがとう。張じぃ。とても勉強になったわ。」

 

ユーリンは自分の持てる限りの笑顔でお礼を言った。

 

「あっ、ちょっと待て!肝心なことを話とらん。」

 

張じぃが焦るように去ろうとしたユーリンの背に声を掛けた。

 

「え?何?肝心なことって?」

 

ユーリンは先程までとうって変わって、急に真面目な表情を浮かべる張じぃに首を傾げた。

 

「魔王は確かに元はヒトじゃが今は紛いもない魔族の王じゃ。迂闊に近づくと、彼の持つ気で我らは命を落としてしまう。くれぐれも気をつけよ。」

「え?」

 

張じぃの口から出た言葉にユーリンの思考が止まった。

 

「それは逆に魔族にも言えるんじゃ。我らに触れると少なからず影響を受ける。」

「そんな・・・」

 

今更そんなことを言われても遅い。

既に二人は触れあったのだから。

だがユーリンの方はなんともない。ヒトの世界から妖精の世界まで飛んで戻ってくる体力もちゃんとあったし、睡眠時間を削って調べ物をしているにもかかわらずこうして元気でいる。

 

でもそう言えば・・・

 

『・・・君は私の側にいては生きていけない。それは、わかるだろう?私も、四六時中気を抑えることはできぬ。』

 

別れ際、黎翔は確かにそう言っていた。

つまり、黎翔はユーリンが妖精だから、気を抑えてくれていた、ということだ。

 

「え?じゃあ、黎翔は何か怪我とかなんかあったかもしれないってこと?」

「触れ合ったのであれば・・・まぁそうじゃな。」

 

ユーリンの顔から血の気がさぁっと引いた。

 

なんていうことだ。

よりによって魔界を統治する王に傷を負わせたかもしれないなんて!

 

「それはまずいわ!どうやって確認した・・・っていうかどこに行ったら会えるのかしら?いや、会ってくれない?でも会わないと分からないし。ああ、でも二度と会わないって言われたし、でもやっぱり気になるし・・・」

 

ユーリンは金色に輝く羽をバタつかせ、右に行ったり左に行ったりと忙しく飛び回った。

 

「ちょっと落ち着け。彼の方は春が終わる時期に決まって姿を現す。まぁ一年くらい待たんといかんが・・・」

 

これまた張じぃの魔王の動向の詳しさに驚き、ユーリンの動きが止まった。

 

「なんで春の終わり?」

「それはな、一番あの方がヒトの世界に来やすいからじゃ。負の感情全てを受ける器じゃからの。それが少ない時期を狙ってくるのじゃ。2度と暴走しないようにな。」

 

最後のセリフは今までで一番寂しそうな声色だった。

 

「やっぱり張じぃ詳しすぎる・・・」

 

ユーリンがジト―っと怪しいものを見るかのように張じぃを睨みつけた。

 

「長生きじゃからの。ふぉ、ふぉ、ふぉ。」

 

張じぃは長く伸ばした顎鬚を摩りながら笑うと、もう話すことは終わったとばかりに背を向け部屋の奥へと戻っていった。

 

 

 

 

 

**************

 

 

 

 

 

「やれやれ。結局出会ってしまわれたか。」

 

ユーリンがいなくなった部屋で張じぃは1人ポツリと呟いた。

 

「だよネ~。結局出会うとかマジウケる!」

 

突如として部屋に響く陽気な声に張じぃは溜息を深く付いて振り返った。

 

「久しぶりじゃの、浩大。」

「いや、今はオレ、ダイだしっ!まぁ、立場は変わんねぇけどネ。じっちゃんも元気そうで何より。」

 

挨拶を交わしたきり、2人は暫く睨みあうように見つめあっていた。

先に表情を崩し、二カッと笑ったのはダイだった。

 

「じっちゃんも結局ベルちゃんに話しちゃったんだ。」

「・・・」

 

是とも否とも言わないまま張じぃは眉を上げたままダイを睨みつけた。

 

「あのヒトね、あ、もうヒトじゃないけどさ。今度こそ絶対に逃がそうって思ってんだよネ。きっと。でもさ、オレは、その先の、もっと、うんと先を見てみたいわけ。」

「・・・」

「だからさ、じっちゃん、何かあったらフォロー頼むヨ~。オレはオレで動くから、サッ!」

 

ダイがそう言った次の瞬間、強い風がサァッと吹き、既にダイの姿は消えていた。

 

「相変わらず神出鬼没のやつじゃな。好き勝手なことばかり言いおって。こんな妖精界まで来たら、自分だって影響を強く受けてまともじゃなかろうに。」

 

眉間に皺を寄せた張じぃはふーっと大きな溜息をつくと、朗らかな笑みを浮かべた。

 

「任しておけ。あの方の大切なお方は、今でも儂にとっても大切じゃてな。」

 

ダイの去っていった方角を見つめたまま、小さな声で呟いた。

 

 

 

 

 

*****************

 

 

 

つづく

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コメント

やった!志緒さんの魔王陛下!!
まんまるこさんの言葉のマジックと相俟って、デカダンな色気ムンムン❤

そして、老師と大ちゃんコンビはここでも健在ですね♪
今は切ない展開ですが、ここからどうハッピーエンドになるのか?
果報は寝てまってます!
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