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道程1 プロローグ

暫くこちらの更新を頑張ってみようと思います('◇')ゞ


っていうか、放置しすぎですね。


さて、今日から暫く続くのは、【臨時花嫁】【パラレル】のお話です。


とても辛いお話になります。


オリキャラも出てきますし、陛下が本誌とは違って後宮に妃を迎えるお話です。


でも、私はハッピーエンドじゃないとだめなので、最後はハッピーですよ。


それまで付き合いますとも!という方はお進みくださいませ。




**************





_______あの日。



私の借金の返済が終わり、下町に帰る予定だったあの日。

 


私は半ば強引に狼陛下に食べられてしまった。

 


逃げようと思えば逃げられたかもしれない。


だけど、組み敷かれた瞬間に、淡い恋心は滝のように流れ出て溢れてしまった。


気が付かないふりをして後宮から去るつもりだったのに、暴かれてしまった私の初恋。


初めての痛みよりも、報われない恋に気が付いてしまったことが辛かった。


戯れに下町娘に手を出してしまわれたであろう王様に、庶民の私が何を望むことができるのだろう?


身体は繋がっても、心まで欲しいなんて言えない。


 



それでも、御傍に。


 



少しでも長く居たいと思ってしまったから。


 



陛下に臨時花嫁のままでいさせて欲しいとお願いをした。


弟のためにバイトをしなきゃならないからと理由をつけて。


心やさしい王様は了承してくれて、李順さんには二人の関係は秘密にしてくれた。


陛下の役に立てるならと囮も買って出た。


何も持っていないから。そんなことしかできないけど。


 


 


 



あの日から随分時は流れて、陛下との思い出は重なり心に降り積もっている。


閨を共にする日々も増え、夫婦演技も演技ではなくて本当のようなものだ。


 



でも。


 



それでも、陛下とともに朝を迎えたことは一度もない。


 



ただの一度も。


 



私が眠ると陛下は自室に戻られる。


それが花が咲き乱れるべき後宮では当たり前の姿で。


妃の部屋で寝起きする王などいないのだろう。


 



わかってる。


 



その度思い知る。


ここは私の居場所ではないって。


 


妃教育で理解はしていても心が付いていかない。


私の想い描く夫婦像とあまりにも違いすぎて心がちぎれそうだ。


陛下は相変わらず無駄に優しいけれど、それは境界線があるからだと思う。


 


傍に居ることを望んだのは私。


陛下は気まぐれに応じてくれたにすぎない。


これ以上を望んじゃいけない。


 


寵愛を受けているにもかかわらず懐妊する気配のない妃など邪魔な存在だろう。


最近ではあからさまに蔑んだ目つきで、聞こえるように噂話をする人が増えた。


私はバイトだ。


間違っても懐妊なんてしないように手を回されていることは知っている。


 


そしてそれは陛下も了承の上で、ということも。


 


日々心は傷つき、治るのを待たずに次をこさえる。


それでも、それでも私は陛下の味方でいる。


好きでいることに、愛していることになんら変わりはない。


 

 


だけど、でもね、陛下。


 



私はもう苦しくて笑えなくなりそうです。


あなたの前では頑張って笑います。


笑顔が好きだって言ってくれたから。


だけど、毎夜寝台の上で冷たくなった隣に縋り付いて泣いています。


 


そろそろ国内も落ち着いてきて、臨時花嫁も要らなくなる日も近いって李順さんが言っていました。


 


隣国から良い縁談が来ていると。


 


陛下とは従妹に当たる方で、子供のころから交流があると。


陛下に憧れて、是非貰ってやってくれないかと隣国王直々に書簡が送られてきたと。


いい機会だから、陛下の了承が得られ次第、他の妃の入宮も進めて後宮を早期に整えることになるだろうと。


私の退宮の時期等については今後ゆっくり詰めていきましょうと。


持参金もさることながら、御子が楽しみですねと、嬉しそうにおっしゃられていました。

 

 

 


 


わかってる。

 

 


私は本物には成り得ないって。

 

 

 

 

 

****************

 

 

 

つづく

 

 

読後の苦情は受け付けませんよ~(;´∀`)


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