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道程4

連続アップです~。

 

あれ?私注意事項描いたかな?←今更

 

【臨時花嫁】

【でも本物】

【夕鈴がつらい】

【最後はハッピーエンド】←最重要事項

 

 

いってらっしゃいませ。

 

 

************

 

 

 

 

「____了解しました。要するに見張れってことでいいんすよね?」

「ああ。」

「見てるだけ、ですか?」

「そうだ。逐一詳細に報告することは忘れるなよ。」

「ひゅー、お妃様達の生家がどうでるか高みの見物ってか。狼は怖いねえ。」

「もしも、・・・もしも夕鈴の命が危ないときはお前の命のある限り守れ。他はどうでもいい。潰し合おうが足を引っ張り合おうがほうっておけ。」

「へえ。ただのバイトちゃんじゃねぇの?李順さんはそう言ってたけド?」

「・・・」

「まさか、本当に夜伽の相手?」

 

小刀が音も無く浩大の左耳を掠めた。

 

「___っ。勘弁してくださいよ。っていうかマジ?嘘ダロ?だってあの子・・・?」

「・・・」

「陛下ダヨ。基本抱き捨てダロ?2度同じ女とは寝ない、つまらん、って・・・」

 

再び煌めきながら浩大の右耳を小刀が掠めた。

 

「両耳を落とさねばその口は閉じぬか?」

「___確認しますが、バイトちゃんはただのバイトちゃんではないって事すか?」

「・・・そうだ。李順には言っていない。夕鈴がバイト代がなくなると困るといったからな。」

「はぁ、バイト代っすか。夜伽の分は入って・・・」

 

今度は浩大の動きの方が早く素早く避けた。

 

「へーか、マジで勘弁してください。」

「夕鈴が後宮を整えることが必要だと言うから妃を娶ることにしただけだ。彼女の危険や憂いが少しでも減るといい。」

「___リョーカイしました。命の危険がある時は守りますヨ。」

 

_____明日から面白そーだナ。

 

浩大は二カッと笑うと身を翻し窓から出て行った。

 

 

 

 

 

***************

 

 

 

 

 

「今日も勢が出るネ~。」

「___もう!浩大!普通に出てきてって頼んでるでしょ!!毎回、もう!」

「もういいんじゃね?今日は終わったら?明日は歓迎の宴があるんダロ?」

「別に少し挨拶したら私は下がるもの。バイトよ?本物のお妃様達と同席するなんて畏れ多いってものじゃない?」

「え~、バイトちゃん、ある意味本物ダロ?」

「何言ってんの?私はただの下町娘よ。陛下も本物のお妃様達がいらしたら忙しいからしばらくは来れないっておっしゃっていたし。」

「でも、だからか最近毎晩激しくネ?」

「・・・な、な、、、何を/////・・・。」

「オレっち優秀だからさ、よく聞こえるんだよね~。」

「~~~~~~~こーだいーーーー!!!!」

「きゃー、怖いー、助けてー。」

「こら~、待ちなさいよ!」

 

浩大が目の前に現れてから、彼はよくこうして私の掃除中に現れては絡んでくるようになった。

陛下とラブラブだのお世継ぎがどうだの。

ラブラブはともかくとして、お世継ぎは私ではどうしようもないのに。

私はもう少しだけ陛下を独占したくて、そうさせてくれる陛下に甘えている。

明日からはもう、私は唯一ではなくなる。

 

明日からは・・・。

 

 

 

 

 

**************

 

 

 

 

 

「妃よ、今戻った。」

「お帰りなさいませ。今日はお早いのですね。」

「今日は君とゆっくりしたくて無理をした。」

 

この蕩けそうに優しい狼陛下の笑顔、大好き。

今日までは、私一人のもの。

 

「嬉しゅうございます。陛下もお忙しいでしょうに。明日の宴もありますし、今日は早めにお休みくださいませ。」

「なんだ、私を独占してはくれぬのか?私は君の何もかもを独占したいのだが。」

 

ふふふ、私は陛下のものですよ。

 

「あ、ありがとうございます。ではお言葉に甘えさせていただきますわ。」

 

そこで陛下は手を振って侍女さんたちを下げた。

 

最後の夫婦演技が、終わる_____。

 

「ゆーりん、お茶入れてくれる?」

「はい、もちろんです!」

「しばらくゆーりんのお茶も飲めないと思うと気が重いよ。」

「大袈裟ですよ。本物のお妃様達もきっと上手にお入れしてくださいます。」

「うーん、どうかな?お茶を入れる妃って珍しいと思うよ。」

「そうなんですか?まあ、私にはこれくらいしかできませんでしたしね。」

 

偽物だからお茶を入れてあげることぐらいしか思いつかず、李順さんにお願いして宮中流のお茶の入れ方を教えてもらったのよね。

ふふ、懐かしいわ。

いつも以上に想いを込めてお茶を入れ陛下の前に差し出した。

 

「うん、やっぱりゆーりんのお茶って好きだな。他の妃たちの手前、政務室にも連れて行けなくなるし、僕やる気でないよ~。」

「寂しくなりますが私も頑張りますので、陛下も頑張ってくださいね。」

「うん。昼は狸と狐、夜は毒花たちの相手をしなきゃいけないと思うと面倒くさいよ。」

「毒花って・・・陛下、失礼ですよ。来る前から。陛下を心から愛し支えてくれる方々に違いありませんって。素晴らしい子女達だと李順さんが言ってました。」

「あいつは持参金さえ積まれれば誰でもいいんじゃないかな?」

「それはそうかもしれませんが。あの、明日はお妃様達が入宮されるのですよね?」

「うんそうだね、正妃はどうしても準備に時間がかかるし、あれこれ儀式もいっぱいでさ。もう少し先だと思うよ。妃だけでも先に入れとこうって李順が。持参金目当てじゃないかな?」

「ははは。らしいですね。」

 

御正妃様を迎えるための資金を他のお妃様からの持参金で賄おうなんてさすが李順さんだわ。

 

「でね、ゆーりん。新しく入ってくる妃たちは貴族の姫だから、それだけで君より位が上なんだ。だからね、位の低い君が寵妃であることが気に入らなくて、君に何か仕掛けてくるかもしれない。嫌な思いをたくさんするかもしれないんだ。」

「あ、大丈夫ですよ。老師からも伺っていますし。」

 

本物が来たら、私は寵妃じゃなくなるもの。相手をするだけ無駄だと思うはず。

 

「うーん。何かあったら僕をちゃんと頼って欲しいんだ。君はいつも一人で頑張ってしまうから心配なんだよ。」

「ありがとうございます。うまくやっていけるといいのですけど。私が言うのもおこがましいのですが、陛下もお妃様達に優しくしてあげてくださいね。」

 

散々練習した笑顔を貼り付ける。

陛下に心配をかけたくない。

本心を隠すために陛下にしなだれかかる。

それが二人の甘い時間の始まりの合図だから。

 

 

 

 

 

その日、陛下は初めて朝まで私の隣にいてくれた。

何度目が覚めても、ぎゅっと抱きしめてくれたままだった。

どんなときも、どこにいても、どんなことがあっても、やっぱり私はあなたが好きで、あなたの味方でいるんだろうな。

 

 

 

愛してます、陛下。

 

 

 

 

***************

 

 

 つづく

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