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(リレーSS)ドS陛下と野兎妃④

皆さま!お久しぶりです!!

放置っぷりも大概ですが、ご訪問感謝いたします。

年度末に向けて我が業界は鬼の忙しさに突入しております。

ついでにメインの業務が決算にかかわるので、正直やばいなぁと思いつつ←思うだけ

 

察しの良い貴方ならばお気づきでしょう!

そう!今日は殿が胃腸炎で仕事を休みました~(●^o^●)←オイッ

ということで、やっと書いたので、アップして寝ます!

 

リレーなのに待たせてしまってすみません!

しかも長い・・・

寝る前の睡眠導入にいかがですか?←チガウ

 

さり奈さん宅の③はこちら!! →  

 

では、行ってらっしゃいませ!

 

【原作寄り】
【陛下がドS】
【捏造いっぱい】
【いずれ甘くなる予定】 

 

 

 

 

その日も王宮政務室はいつも通り、国中から集まってくる陳情や報告の書簡が行き交い、狼陛下の指示のもと、官吏が冷や汗をかきながらも必死にこなしていた。

皆が陛下の指示に瞬時に反応できるよう、常に注意を払う。

陛下の様子を常に伺いながら動くことを要求される官吏達が、その日はしかし、なるべく陛下を気にしないようにしていた。

しかしその実はまた違って、注目をしていないふりをするのに躍起になっていた、というところが真実である。

いつも世話をさせるため近くに侍らせている陛下付きの女官に至っては、この珍事に壁際に立ち尽くし、顔を歪ませたまま身体を震わせていた。

中には啜り泣く声も聞こえる。

 

同じようで同じではない日常。

それは――――

 

「妃よ。」

 

冷たい狼の瞳に色気を漂わせ、熱く見つめるその先に、狼陛下唯一の寵妃(仮)夕鈴がいた。

 

「~~~な、なんでございましょうか、陛下。」

 

耳まで真っ赤に染め上げ、2つに結い上げた髪を震わせながら応える妃はまるで借りてきた兎のようで、知らぬふりを貫いているはずの官吏達の頬も染まる。

 

「折角来てくれたのに、こんな場所ですまぬな。」

「こ、こ、こんな場所とは、皆様が御国のために頑張ってくださっている場所、ということでしょうか?」

 

扇子で顔を隠し、必死に平静を装う夕鈴は黎翔の嗜虐心を擽る。

 

――――ああ、可愛いなぁ。

 

腰が疼くのを我慢して、黎翔はそっと夕鈴の耳元で囁いた。

 

「いや、私の膝の上、という意味だ。」

 

言葉とともに吐息まで吹きかけられて、夕鈴の身体は黎翔の膝の上でピクッと跳ねた。

それでいてぎゅうっと黎翔の胸元を握りしめる手に力を入れしがみつく夕鈴に黎翔の口角が知らず上がる。

 

「それでは落ちてしまう。可愛らしい君に例え一筋だとしても傷が付くのは耐えられない。」

 

そう言うと黎翔はとても美しい笑みを浮かべ夕鈴の腰をぎゅうっと抱き寄せた。

 

「ひゃわわっ。」

 

突然の抱擁に驚き妃らしからぬ声を上げた夕鈴の唇に、黎翔の指がそっと触れた。

 

「君のその愛らしい声は、閨で、私のみに聞かせて欲しい。」

 

『閨で』の部分を殊更強調するようにゆっくりと言葉を紡いだ黎翔は、妃に溺れていると見せつけるに十分な鮮やかな笑みを浮かべた。

只でさえ女性に甘い黎翔ではあったが、妃限定に紡がれる甘言とその熱のこもった視線に、側で控える女官たちは足元から崩れ落ち、官吏たちは前のめりになる。

 

「ああ、お前たち、ずっと立っていては辛かろう。暫し休憩とする。」

 

女官たちの腰が砕けているのに気が付かないかのように労いの言葉を掛けた黎翔に、悔しさをにじませた者たちが、それでも食い下がろうと必死に立ち上がり拱手して進上した。

 

「では、御茶を準備させて――――。」

「それには及ばぬ。私は今後、これの淹れたもののみを口にしたい。」

 

そういうと、黎翔は抱き寄せていた夕鈴が震えているのを確認しながら笑みを浮かべ旋毛に口付けた。

 

「で、ですが、お妃様はお茶など――――。」

「我が妃の淹れる茶は甘露のようだ。妃の全てが甘く私を誘惑する。これ以上私を夢中にさせてどうしようというのか。なぁ、夕鈴。」

 

黎翔は自分の胸に埋もれていた夕鈴の顔を覗き込むと、顎に指をやり上を向かせた。

酷薄な笑みに熱のこもった視線を間近で受け止めた夕鈴は頭から煙を出すと、全身から力を抜いた。

 

「くっくっく。何も言わずとも、君の望みは知っている。私は最愛の妻の望みを叶えられない夫ではない。」

 

黎翔は夕鈴の輝く髪を愛おし気に指で何度も梳くと、一房持ち上げ、そっと唇を寄せた。

 

「お前たちは下がって良い。呼ぶまで戻ってこないように。」

 

常ならば労いの言葉等少しは掛ける黎翔が、妃の髪を弄ぶのに夢中で一瞥すらしないことに女官たちは苛立ちざわめいた。

 

「・・・聞こえなかったか?私は妃と二人きりで過ごしたいのだが?」

 

出自不明の妃をいきなり娶ってからも、黎翔の女官たちへの甘い対応に変化はなかったことに安堵していた女官たちも、今までにない対応に青ざめ、唇を噛み締めながら退室していった。

 

 

 

 

 

「へ、陛下。あんな風に言うことはなかったのではないですか?」

 

二人きりになったことを確認して夕鈴が黎翔に詰め寄る。

 

「ん?じゃあ何か?君はあのままずっと皆の前で私に甘い言葉を囁かれ、口付けられ、熱い視線を送られたかった、と。そう言うのか?」

「そ、そ、そ、それは、その・・・も、無理。」

 

そう言って未だ黎翔の膝の上で青ざめながら耳を真っ赤に染めて俯く夕鈴は美味しそうだ。

 

「私は別に構わないのだが・・・」

 

笑みを浮かべ顔を近づけると、夕鈴は両手を前に出して黎翔の唇から自分を守った。

 

はずだった――――。

 

目を閉じたまま顔を真っ赤にして黎翔を食い止めようとする夕鈴のその姿こそが黎翔の心を打ちぬいていることに気が付かないまま。

 

――――ああ、堪らないな。

 

黎翔はニヤッと笑うと、夕鈴の手首を捕まえてペロッとを舐め上げた。

 

「のわぁ!!」

 

驚いたはずみでバランスを崩した夕鈴が黎翔から落っこちたのを庇うように黎翔も一緒に床に転がる。

 

「くっくっく。君は面白いな。」

「な、な、何がですか!!」

「そんなに私に虐められたいのか?」

「そんなわけないでしょう!!何がどうしたらそうなるんですか?」

 

今まで見たことのない鬼の形相で怒る夕鈴もなんとも魅力的に見えて、意地悪な顔の下でほくそ笑む。

 

「落っこちたついでに茶を淹れてくれ。」

「え?あれ本気だったんですか?」

「ん?ああ。無論だ。」

「でも私・・・」

「李順から習ったのだろう?聞いている。」

「それは、そうですが・・・。まだ及第点しかもらっていないので、陛下にお淹れするのは・・・。」

 

戸惑う夕鈴に黎翔は目線をいったん逸らしたあと、静かに話し出した。

 

「・・・李順からは何も聞いてない?」

「へ?何をですか?」

「女官の淹れる茶について。」

「・・・たまに?毒ではないけれど何か入ってることがあって政務に支障をきたすのでやめて欲しい、とはお聞きいたしましたが???」

「たまに、ね・・・」

 

何故か急に不穏な空気を醸し出した黎翔に夕鈴は不安が募る。

黎翔はいつも二人の時は夕鈴を翻弄し、わざと怒らせるようなことをする、いわゆる悪ガキのようなものだ。

それが、今目の前にいる黎翔は心底弱り切ったように、何か大切なことを伝えるか逡巡しているように感じる。

いつもはドSで俺様な王様が、何故か困っているように感じて、夕鈴はつい言ってしまった。

 

「わ、私で良ければ、お聞かせください!!」

「・・・」

「お給金の分はしっかり働きますとも!!」

「くっ、くっ、くっ。夕鈴は素直だよね。君のそういうところにホッとするんだよね。」

 

そう言って笑った黎翔は、心からの笑みに見えて、夕鈴も初めて力を抜いて自然な笑みを浮かべた。

 

「じゃあ、言うけど・・・実は、女官たちが淹れるお茶は大抵媚薬が混入している。」

「・・・へ?び、やく?」

「ああ。」

「びやく?」

「媚薬、だ。」

「え?薬?」

「・・・媚薬、知らない?」

「あんまり・・・その、少しだけ下町で聞いたような。でも、その、それって・・・」

 

ぼふんっ!ぼふんっ!!ぼふんっ!!!

 

「ああ、そう、考えているので概ね正解だと思う。」

 

真っ赤に茹で上がった夕鈴を面白そうに見つめた黎翔が笑いながら言う。

 

「そ、そんな、そんなの笑っていることじゃ!!」

「まぁ、幼いころから慣らしているから対して効果はないんだが、たまに、強い催淫作用があることがあってね。困ってるんだ。でも策のためには飲まないわけにもいかないし・・・」

 

心底困ったように苦笑いする黎翔に夕鈴の胸はきゅうっと苦しくなる。

 

確かに夕鈴には意地悪ばかりする困った王様だけど、知ってしまった。

朝は主婦同然に早起きする夕鈴よりも更に早起きして王宮へ向かう日も多いこと。

共に夕餉を取った日でも戻って政務に励んでいることも。

何日も後宮に戻ってこれない日が続くことも。

 

少なくとも、陛下は王様を頑張っている――――。

 

そう思ったら、涙が溢れてきた。

確かに困った人だけど、国のために誰よりも働いて頑張っている。

女ったらしなのはどうかと思うが、それも情報を得るためだと言われれば仕方がないとも思う。

目の前にいるこの人は、王様から逃げ出すことなく、立派に勤め上げているのに。

 

気が付くと夕鈴はぐっと握りこぶしを突き上げていた。

 

「え?」

 

泣いたかと思うと急に勇ましくなった夕鈴に黎翔は珍しく動揺をみせ、床に座ったまま後ずさった。

 

「任せてください!陛下は、そりゃあ困った人だし女ったらしだけど、立派な王様なのに!!私が陛下を守りますから!!」

「へ?」

「陛下の御茶は全て私が淹れます!」

「本当に?」

「ええ!もちろんです!!」

「もしも他の御茶を飲んで媚薬を盛られたら?」

「そ、それは、そんなことは起こり得ませんが、そ、その時は私が責任をもって!最速で陛下を元に戻します!!」

「で、でもそれは・・・」

「戻します!!」

「・・・は、はい。よ、よろしく、ね?」

 

鼻息荒く宣言する夕鈴に気圧され、黎翔は頷くことしかできなかった。

 

様に夕鈴には見えた――――。

 

夕鈴はやっぱりうっかりさんだったのかもしれない。

 

 

 

 

 

**************

 

 

狼さんが狙った獲物を逃がすわけないものね?( *´艸`)

 

 

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コメント

たぶん、どうやったら最速で元に戻るのかわかってないよねぇ。狼さんには楽しいお約束でしょうけど・・・。どうなるのか?ドキドキです。
うふふふふ…(´艸`*)
なんてうっかりな夕鈴なんでしょう♡
これからの展開も楽しみですね~。
このリレーのお話、本当にツボなんでどこまでも追いかけますよ~(´∀`)ノ
来年も楽しみに待ってます♪
このコメントは管理人のみ閲覧できます
ふふふ、ニヨニヨ~。

そうきたか、そうきますか(笑)
ちゃんとお仕事人の陛下、どんどん好印象アップでございます♪

ドSだけれども、原作から決して陛下のキャラが乖離していないのは、まんまるこさん&さり奈さんの愛故に深く掘り下げたキャラ造形と高等技術のなせる技ですよねえ。
描きがいのあるシーン満載ですが、年内は厳しくなって参りました(汗)

来年、どうぞ宜しくお願い致します!←
ますたぬ 様

コメントありがとうございます!
夕鈴はおそらく媚薬を聞きかじったくらいがせいぜいでしょうねぇ。
どうしたらいいか、どんな反応が出るかまでは知らない…(〃ω〃)
くすっ。どうなるのか楽しみですね←投げた
yawayawaほっぺ 様

会長好き〜なほっぺさんなら、ドストライクですかね?ドS陛下は(〃ω〃)
書いているうちになぜかうっかり夕鈴さんになってました(●´ω`●)
どうなるのか、私も楽しみです!!
ボナ 様

コメントありがとうございます!!
今年は胃腸炎が猛威を振るっているっようで大変です。
しかし本人はケロッと今朝は元気に保育園へ行きましたけど。
子供は強いですね。

全くのウブな夕鈴さんを美味しく食べるため狼さんは全力で策略を張り巡らしております。
でも、リレーだからどこに転がるかは謎です。
とりあえず裏はどこかで一回は入れよう!とそれだけは決定事項←

お仕事頑張りましょうね!
でも読みたい?じゃあチラッと←♪(´ε` )
novello 様

こうなりましたー。
書いてるうちに、書きたいシーンからどんどん離れてこんなことに…
さり奈ちゃまごめんちゃい←ここで謝る
これで心置き無くどこかのシーンで使えるわけですよ!!!

キャラ、ブレてないって言ってもらえて嬉しい!
甘くてドSだけど陛下らしさは残そうと頑張っています!
陛下スキーな2人が書いているので、陛下の魅力はそのままにしたいところです(●´ω`●)

エイっと絵の扉が開く日を楽しみにしております!
ご自愛くださいませ!!!まじで!!
政務室でまさかの媚薬ネタ…!(≧∇≦)〜❤︎
うっかり野兎さんは罠にかかりましたね。どうしよう、楽しすぎる!←
女官達を腰くだけにしちゃう陛下の色気に私も釘付けです!

さてさて媚薬…使うしかないですね?( ̄▽ ̄)ニヤリ
さり奈 様

いらっしゃいませ〜(//∇//)
媚薬出しちゃいましたよ!
うっかり夕鈴さんも付けて!!←
これでどう転んでもどこかで入るわけですよ←←

政務室といえばあのシーンでしたが、あれはさり奈さんに任せる〜(//∇//)
陛下が困るくらい強力な媚薬…女官さん達えげつないです(((((゜゜;)
TAKA2 様

コメントありがとうございます〜(o^^o)
女ったらしだから、すぐに手を出すかと思いきや出されないのでね…
薬を盛られてしまうのです。
実際はどうなんだろ〜???

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